メモ-チキンバターラーメンと第三EMP学園

 ここ2週間ほど、関西学院大学上ヶ原キャンパスの内部及び周辺を散策して得た情報から「学校を出よう!」の舞台について徒然と考えてみたメモ。

    • 初期目的であった「電撃!!イージス5」に登場するチキンバターラーメンは未だ食べられず。
    • チキンバターラーメンがある食堂の建屋と谷川流さんが在籍していた法学部は、道路一本をはさんで向かい合っている。間に建物が一棟あるが、いずれにしろ谷川流さんがチキンバターラーメンを食べていた確率は限りなく100%に近いと思われる。
    • キャンパスの中に中等部と高等部もある。
    • 西宮北口方面から食堂に行くには東にある正門よりも南側の通用門を通って出入りした方が便利。
    • 南側通用門を出て、キャンパスの南、上ヶ原六番町に男子学生寮が三棟ある。女子寮はそこから約200m北に離れたところにある。

 三つある男子寮を横目に五月晴れの下をぞろぞろと歩く生徒たちに混じって、敷地の一番北を目指した。途中で校舎を挟んで反対側にある女子寮からの流れも合流、朝昼晩の食事時は時間が決められているためにちょっとした渋滞を引き起こす。中等部と大学部に比べて高等部の人数が一番多いせいもある。


谷川流学校を出よう!」1巻37〜38ページ

    • 上記とこれまでの調査より、第三EMP学園の舞台設定モデルを次のように推測してみる。まだ十分検証できているとは言い難いが、より深く検討する価値はあると思う。
箇所 推測モデル 備考
敷地の広さ、中等部・高等部・大学が一緒にあること、学生寮の配置 関西学院大学上ヶ原キャンパス 谷川流さんの母校
高等部校舎、講堂・食堂・北側通用門の配置 1980年代の兵庫県立西宮北高 谷川流さんの母校
周囲の地形と道路 西宮市山口町船坂地区の大平山・船坂無線中継所 北高の学校行事(六甲縦走)で強制的に登らされる場所
    • つまり「第三EMP学園」の設定は「関学上ヶ原キャンパスの高等部を北高に入れ替えて、六甲山中に投げ込んだ」ものではないかと考える。
    • ここで話が突然飛ぶが、「学校を出よう!」2巻14ページによると、この巻の主人公である神田健一郎(と海老原姉妹)は「八番町」に住んでいることになっている。
    • 関学の男子寮(=高崎佳由季、宮野秀作が住んでいるところのモデル)と女子寮(=縞瀬真琴、光明寺茉衣子、高崎若菜が住んでいるところのモデル)がある上ヶ原六番町と八番町は隣接している。
    • つまり、高崎兄妹、宮野、真琴、茉衣子が住んでいる場所と神田、海老原姉妹が住んでいる場所は作中世界では離れているのだが、推測される実世界のモデルでは上ヶ原の半径200mほどの非常に狭い範囲に密集していることになる。誠に驚くべき仮説であるが、こんなマイナーなことに興味を持たれている方が私以外にいらっしゃるかどうかは甚だ疑わしく、仮に私しか興味を持っていない場合私しか驚かないので全然「驚くべきこと」ではないのかも知れない……。
    • ここで話が再度突然飛ぶが、谷川流さんが電撃に投稿した短編のタイトルは「上ヶ原ひみつ委員会」という。「このライトノベルがすごい!2005」に収録されているインタビューで、この短編のことと思われる話題が登場する。

スニーカー大賞に応募する前に、『学校を出よう!』の元ネタになったような話を電撃大賞に応募していていたんです*1
(中略)
キャラクターの数が無意味に多いし、視点はフラつくし、おまけに個々のキャラが何やってるのかよくわからない。


このライトノベルがすごい!2005」収録「谷川流Interview」46〜47ページ

    • 学校を出よう!」の主要登場人物が住む場所の推測モデルが上ヶ原に集中しているのは、「上ヶ原ひみつ委員会」の設定の名残ではないかと考えられる。
    • 学校を出よう!」の1巻と2巻の舞台設定は「上ヶ原ひみつ委員会」時点では一つだったものを二つに分割したものではないかと考えられる。刊行時期から見ても「学校を出よう!」の1巻と2巻は並行して執筆されていた可能性がある。ただし証明するのは不可能。

学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)

学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)

学校を出よう!〈2〉I‐My‐Me (電撃文庫)

学校を出よう!〈2〉I‐My‐Me (電撃文庫)

*1:「していたんです」の誤植と思われますが、原典通りに書きます。