メインヒロインのセリフに自主規制が入る「生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1」
生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 葵せきな,狗神煌
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 文庫
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読了。壮絶でした。脳ミソがとろけました。
生徒会メンバー中、唯一人の男性である副会長・杉崎鍵は、今日も生徒会室の中心で愛を叫ぶ。「俺は美少女ハーレムを作る!」と(ただし、扱いは空気以下)。
そして、お子サマ生徒会長・桜野くりむは、今日も生徒会室の中心で身勝手を叫ぶ。
「ただの人間には興味あ(自主規制)」
表紙折り返しの紹介文より
メインヒロインのセリフにいきなり自主規制入ってます。万事この調子です。
一行で説明しますとこれは
- メタエロゲシチュエーションネタ小説
かな? なにせ主人公の名前を「鍵」と書いて「キー君」と読ませたり、ヒロイン4人の名前が葉っぱだったりもうやりたい放題ですね。
とりあえず感想を箇条書き。
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- パロディ、ギャグは大変笑えました。
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- ネタにされた電撃、スニーカー、GA、ガガガ、葉鍵等の関係者の方はこれを読んでどう思われるのでしょう。
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- 作者さん、編集者さんもネタとして作っているそうなので、笑えればそれでまずOKなんでしょう、この作品は。でもついつい高望みしてしまいます。
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- 富士見ファンタジア文庫の奇書というと「東京忍者」「激突カンフーファイター」がありますが、この「碧陽学園生徒会議事録」は久々にその2作に挑戦できる暴走作かも。3作とも違う方向に突っ走っているので単純に比較できませんが。
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- ギャグの敷居が高いです。オタクネタを知っていないと笑えない構成なので、一般人にはまったく受けなさそうです。この作品で笑えない人は、すなわちオタク文化に侵されていない人なので実は幸せかも。
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- メタ構造はそれなりに凝っていますが、ただそれだけで終わりそう。うーん。
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- キャラは厚みが無くてペラペラですが、メタギャルゲー風味を出すために意図的にやっているのでしょう。ただ、このペラペラのキャラにいつまでも感情移入できる人はそう多くないと思うので、シリーズとしてやっていくならばどこかで路線を変更しなければならないのでは?
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- 2巻が出ることは決定済みだそうですが、ヒロインが4人ですので恐らくまず4巻の計画なのかな。1巻の表紙が桜野(春)なので、2巻は深夏、3巻が紅葉(秋)、4巻が真冬の表紙でしょう。
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- こうしたベタ、メタ、ネタな作品はそのジャンルが確立されているから可能な訳で、逆に言うとこうした作品はジャンルが行き詰っている兆候でもあるとよく言われます。この「碧陽学園生徒会議事録」は学園モノライトノベルの袋小路を象徴するものなのか、それとも袋小路をぶち抜いて次の地平に到達してくれるものなのか……前者だよなぁきっと。(まぁ、いいじゃん。)
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- モノクロイラストではヒロイン4人+主人公の5人の見分けがなかなか付けられませんでした。萌絵を見慣れていてもちょっと見分けにくいです。だって顔が同(自主規制)。誰が誰だか分かるように巻頭カラー口絵で名前付きで主要キャラを並べて欲しかったです。
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- 次のライトノベルサイト管理人のOFFで挨拶が「こんばっぱー!」になってたらいやだなぁ……。