朝比奈みくるが誘拐された道
「お前は一体いつまでハルヒの聖地巡礼をやってるんだ」と言われそうですが、だってこうでもしないと撮りためてしまった写真がはけないんだもん! という訳で今回は「陰謀」の終盤で朝比奈みくるが誘拐された道の紹介です。
- 公園
誘拐騒動の直前にキョンと朝比奈みくるは川岸の公園で小亀を投げ込みます。「涼宮ハルヒ」シリーズで繰り返し登場するこの公園のモデルは、TVアニメ版から苦楽園口付近の夙川公園であることがはっきりしています。また本文中の描写も夙川公園に非常によく当てはまります。
三十分後、俺は川岸に到着した。秋に咲き誇った桜は見る影もなく茶色の枝を剥き出しにするのみで、寒々しく春の到来を待っている。例のベンチまで歩く道すがら、俺は低い位置にある川へと目を落とした。典型的な天井川で、水面から岸まで三メートルほどの段差がある。護岸工事が行き届いているおかげでさっぱりとした印象だ。水量はそれほどでもなく、深度は数センチ程度、下流ということもあって流れも相当に穏やか。
- 道路
その後にキョンとみくるは車道へと移動します。
俺の誘導のまま、川沿いの並木道に並行している車道へと下りていく。
（中略）
県道の左車線外側に立ち、タクシーの姿をぼんやり求めていた俺と朝比奈さんに向かって、大型車が徐行して走ってきた。
夙川と並行して走る道は2本あります。東岸堤防上にある「夙川さくら道」と150メートルほど東の「大沢西宮線(県道82号線、建石筋)」です。私は当初、「夙川さくら道」がキョンとみくるが下りた道だと考えていました。しかし
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- 堤防にある「夙川さくら道」は狭く、「左車線」という描写に合わない。
- 大沢西宮線は拡幅工事で二車線あるところがあり、「県道」でもあり、しかも天井川である夙川から「下りた」ところにある。
ことから、今ではキョンとみくるが下りた道のモデルは「大沢西宮線」だと考えています。この道です。↓
みくるが誘拐されるのはこの道の「南郷町」交差点の北あたり
から、「名次町南」交差点の南あたり
の間をモデルにしているのでありましょう。南郷町より南では苦楽園口から遠すぎますし、名次町南より北側は「陰謀」執筆時には道路の拡幅工事が終わっていなかったからです。
- 踏切
車体が飛び跳ねるように揺れた。踏切を一時停止せずに横断した黒塗りタクシーは、S字状コーナーをまったく減速することなくタイヤを軋ませながら駆け抜ける。
みくるが誘拐された後、キョンが新川の運転するタクシーで通過する踏切もモデルを特定できます。大沢西宮線と阪急甲陽線が交差する「西宮六甲線踏切」です。
ちなみに苦楽園口から甲陽線沿いに北上する場合、あるいは甲陽園方面から南下してくる場合、ついこの踏切で大沢西宮線を渡りたくなるのですが、少々コツが必要です。「涼宮ハルヒの動揺」の267ページで、キョンとみくるも大沢西宮線と思われる道を横断しますが、その時はこの踏切を避けるようにして東側の「神原」交差点(あるいは西側の「夙川学院前」交差点か?)を通るルートを取っています。谷川流さんにとっては慣れた道なのでしょう。
