「学校を出よう!」1巻142ページの喫茶店についてのメモ

 高崎兄妹と抜水優弥が「学校を出よう!」1巻142ページで入る喫茶店のモデルについてのメモ。

  • 夙川を南下して国道2号に突き当たる

 浅い水面を眺めながら歩いているうちに、僕らは大通りに突き当たった。二車線以上ある道路を見ると懐かしい気分がどこからかやってくる。


谷川流学校を出よう!」1巻P140

 優弥はたゆまぬ笑みとともに僕に注意を喚起して、車道を横目に左に折れる。


谷川流学校を出よう!」1巻P142

 太陽がさんさんと降り注ぐ歩道を十分ほど歩き、僕と優弥は通りに面した小奇麗な喫茶店のドアをくぐった。


谷川流学校を出よう!」1巻P142

 車の行き交う車道の向こう、自動車販売会社のショールームを眺めている小さな後ろ姿。


谷川流学校を出よう!」1巻P144

 茉衣子らしき後ろ姿は、まだ熱心にショーウィンドウを眺めている。いったいどんな顔をして国産の新型車を凝視しているのか見てみたい気もする。


谷川流学校を出よう!」1巻P145

 この場面は、高崎兄妹と抜水優弥が苦楽園口方面から夙川沿いを南下してきて、国道2号に突き当たったところで東に曲がっていることを想定して描かれていると考えています。

 では142ページの喫茶店はどこなのでしょうか。残念ながら現地を歩いてみても国道2号に面し、かつ自動車販売店の向かいにある立地の喫茶店は見つかりません。

 しかし、現在はなくても過去ならどうでしょうか。他の舞台モデルから考えると、「学校を出よう!」の年代は谷川流さんの学生時代である1980年代後半から1990年代初めである可能性があります。その時期には、条件にあう喫茶店があったのではないでしょうか? そう考えて調べてみましたらあった、ありました。

 ゼンリンの住宅地図によると、西宮市神楽町の「エル夙川」というビルの2階に「キッサ青木」(喫茶青木?)というお店が1996年まで入っていました(1991年には既に入っていたことがゼンリンの住宅地図で確認できます)。現在もビルはあるのですが、別のお店が入っています。この「キッサ青木」に高崎兄妹と抜水優弥が入ったと仮定し、光明寺茉衣子が向かいの兵庫日産のショーウィンドウを眺めていれば、その姿が見えるはずです。なおこの場合、154ページで高崎兄妹と優弥(+茉衣子)が電車に乗る駅は阪神香櫨園と考えるのが妥当です。

  • でも保留

 とは言うものの、自分で書いていてもこじつけのような感じがします。候補の1つであるものの、もっと証拠がそろうまでは断定は避けたいと思います。

  • 以下思いつきメモ
    • 学校を出よう!」4巻280ページで高崎兄妹が電車に乗る駅も阪神香櫨園っぽい。しかし証拠が少なすぎる。
    • 学校を出よう!」4巻226、278〜279ページに登場する高崎春奈の墓は、鷲林寺ではないかと考えていたのですが、ひょっとしてひょっとすると満池谷の西宮震災記念碑公園なのではないか。