ライトノベル・オールドファッション(またはラノベの表紙は昔からアレだったことについて)

  • はじめにお断り

 本エントリーに用いている画像は少々恥ずかしいため、若干の修正を施してあります。

  • ライトノベルの表紙は別に最近恥ずかしくなった訳じゃないですよね?

 上記のエントリーはそれぞれ別のことについて言及されており、いっしょくたに扱うのはいささか乱暴ですし、攻撃するつもりもないのですが、古い(老害とも言う)ライトノベル読者である私は、これらの話題になんだか違和感を覚えてしまいます。だって、ライトノベルの表紙が恥ずかしいのって、今に始まったことではないじゃないですか。今風の「はいてない」や「萌エロ」という路線とは異なりますが、昔のライトノベルでも「これは……買いづらい(汗)」という表紙の作品は少なくなかったですよ。ただ、ライトノベルは消費速度が速いし、流行も移り変わるので、時期的にも作風面でも古いものはあっという間に忘れ去られてしまうのです。

 という訳で、私は忘れ去られた懐かしの「恥ずかしかった表紙のライトノベル」を幾つか紹介してみます。



 火浦功さん著「未来放浪ガルディーン1 大熱血。」。イラストは出渕裕さん。これは角川文庫版で、のちにスニーカー文庫から出た新装版の表紙は穏便なものに差し替えられています。ちなみに本編で戦うときにはちゃんと服を着ています。何故表紙で服を着ていないのかは出渕先生に聞いてみましょう。



 西谷史さん著「神々の血脈 第6話 鬼神の島」。イラストは小林誠さん。本シリーズは全部という訳ではないですが、こうした傾向の表紙が多かったです。これも角川文庫版で、のちに小学館スーパークエスト文庫から改稿して再刊行されたものはまったく表紙が異なりました。それにしても男の方は服を着ているのになんで……。



 私の世代ならばこの手の表紙でまっさきに思い出すのがこれでしょう。武上純希さん著「古代幻視行姫巫女1 北斗七星の少年」。イラストは、いのまたむつみさん。リアルタイムに本屋でこの本が並んでいるのを見た時は、内心かなり驚きました。本シリーズは続編の「古代幻視行此花咲夜」を含めて8巻まで刊行されましたが、5巻まではずっと服を着てない表紙です。本編では着てるのですけれど。



 高千穂遙さん著「神拳李酔竜4 薔薇の魔女」。イラストは迎夏生さん。元々は違う表紙で新書で刊行され、文庫落ちした際にこの表紙になりました。迎夏生さんというと和やかな作風という印象がありますが、描くときは結構描いてしまいます(何を)。


 そしてこれらの作品、具体的な数字は分かりませんが結構売れたと思います。若い方にはピンとこないかも知れませんが、作家さんもイラストレーターさんも名だたる人たちなのです。

  • 最後にお断り

 べ、べつにやましいことを考えてこれらの本を買ったんじゃないんだからね! 資料なんだからね!(と、ブックオフのレジのお姉さんに心の声で訴えたのですが、通じたでしょうか。)