武庫川渓谷にもう一つの廃線がある?

武庫川導水線路

千苅貯水池より上ヶ原構場に至る水路を武庫川導水線路と称う而して此導水線路は千苅貯水池の堰堤下即ち有馬郡道場村の内生野村より或は阪鶴鉄道線に沿い又は之を用談し浜塚に至り右折して武庫郡甲東村の内上ヶ原新田即ち上ヶ原浄水構場に達するものにして

(中略)

導水線路の隧道は武庫川沿岸の山間部にして峻険なる山嶺起伏の間を串通すべく掘鑿するものなるが故に歩行すら困難の箇所多く従って其工事材料の運搬極めて至難なり依て武庫川沿岸に幅員六尺乃至三尺延長二里半余の運搬道路を築設し其要部には軽便軌条を敷設し工事材料運搬の用を弁じつつあり

神戸市水道工事梗概 (一〜六)大阪朝日新聞 1915.5.18-1915.5.26(大正4)

 兵庫県武庫川渓谷にはかつて国鉄福知山線の旧線が走っており、その廃線跡がハイキングコースとしても有名ですが、上記の記事によるとその渓谷にもう一つ工事用の軽便軌条(小型の鉄道)が走っていたことになります。

 しかし私はこの軽便軌条跡について聞いたことがありませんし、Web上にも情報は無いようです。今でも痕跡が残っているのでしょうか。川沿いの県道が廃線跡そのものかも知れませんが。

鉄道を引く妄想は愉し

 こんな面白いサイトがあるなんて知りませんでした。不覚。

 上の記事に掲載されている計画図には妄想があふれています。ああ、こんな風に鉄道が引けたらなぁ……。

メモ - 「さくらやまなみバス」関連

昨年4月から今年2月末まで、延べ約19万5千人が利用した。1便あたりでは平日19人、休日16人となる。今年度の運賃収入見込みが6千万〜7千万円なのに対し、運行経費は約1億3千万円。収入の倍近い赤字が出ている計算だ。

 市や地元自治会などが3億2千万円の基金を拠出したが、本格運行前に初期経費の一部として活用したほか、今年度は当初の見込みを約4400万円上回る約7600万円を取り崩す予定で、残高は約8900万円にまで減る。


西宮南北結ぶバス 通勤通学重視ダイヤへ - 朝日新聞、マイタウン兵庫(2010/3/16)

 余談ですが朝日新聞の「収入の倍近い赤字が出ている計算」とはどういう計算なのか疑問です。

      • 運賃収入見込み:6千万〜7千万円
      • 運行経費:約1億3千万円
      • 赤字:運行経費−運賃収入=約1億3千万円−6千万〜7千万円=6千万〜7千万円

なので「収入の倍近い経費」もしくは「収入と同程度の赤字」ではないかと思うのですが。

苦楽園中学校の通学バス

通学バス本日をもって廃止
(平成4年(1992年)3.25)


西宮市立苦楽園中学校 - 学校沿革の概要

 ああ、やっぱり通学バスがあったんだ、苦楽園中。私が初めて山の中腹にある苦楽園中を見たとき、中学生にとっては過酷なその通学環境に驚いたものですが、最初から今の状態だった訳ではないのですね。どんなバスだったのか知りたいものですが、現在、ウェブ上には断片的な情報しかありません。数少ない情報から推測できることは……

    • バスの運行は西宮市からの委託で大阪淡路交通が行っていた。
    • 終点は現在の苦楽園中学校の体育館がある場所らしい(現在の体育館は震災後の1997年竣工)。西宮北高前の猛烈な坂は避けて、県道82号から柏堂経由で乗り入れていた可能性大。
    • 始点ははっきりしない。恐らく県道82号の獅子ヶ口あたりと思われるが、あまり下だと大社中の学区になってしまうので、もう少し山側からかも。

 宮っ子(西宮の市民情報誌)には有力な情報はなさそう。nonkiさんならご存知かなぁ。

 そして当時、西宮北高に通っていた人(例えば某谷川流さんとか)はこのバスを見てどう思っていたのでしょうね。あるいは北高生もこのバスに乗れたのか……。

備忘メモ - 8月に読んだライトノベル

TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」第24話「涼宮ハルヒの溜息V」の舞台モデル

 舞台探訪の面からはほとんど期待していなかったのですが、あらたな舞台モデルが登場して嬉しい回でした。

    • キョンがシャミセンのエサを買う店:ホームセンターロイヤル西宮店

 西宮市大社町。「ハルヒ」探訪者の間では「涼宮ハルヒの陰謀」でキョンがカメを買う「近所のホームセンター」として知られている場所です。新池、廣田神社(広田神社)など、谷川流作品の舞台モデルが密集する地域に位置しています。


    • キョンがリョコウバトを見つける神社:神呪寺の山門

 西宮市甲山町。神呪寺は「溜息III」や「エンドレスエイト」でも登場しています。



    • 古泉とキョン二人だけの世界に浸る問答をする歩道橋:上ヶ原南小学校前の歩道橋

 西宮市上ヶ原八番町と九番町の間。上ヶ原南小学校、上ヶ原中学校の通学用の歩道橋です。




 歩道橋から南を望む光景。このアングルは「エンドレスエイト」でも用いられました。この右側(東側)に「笹の葉ラプソディ」で舞台モデルとなった上ヶ原中学校の校庭があります。

 この歩道橋のすぐ南側の地点から「ハルヒ」作中でのキョンの登下校が描かれています。また北側には「学校を出よう!」での高崎兄妹の通学路の起点となると考えられる関西学院大学学生寮があります。「ハルヒ」と「学校を出よう!」の成立過程を考える上で、この歩道橋付近は重要な意味を持っているかも知れません。