まがいもの

シミュラークル

 フランスの思想家、ボードリヤールが提唱した概念。ポストモダン社会における、オリジナルなきコピーのこと。

 元来は文化人類学の用語であり、ある土地の伝統文化が滅びてしまった後、後世の人間がそれを惜しんで復活させた「まがいもの文化」を指す。


はてなキーワード-シミュラークルとは
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%b7%a5%df%a5%e5%a5%e9%a1%bc%a5%af%a5%eb

 ということは、

狂乱家族日記壱さつめ (ファミ通文庫)

狂乱家族日記壱さつめ (ファミ通文庫)

狂乱家族日記」における「家族」とか

七姫物語 (電撃文庫)

七姫物語 (電撃文庫)

七姫物語」における「七姫」とか

「君の居た昨日、僕の見る明日」における「学園」などが、元来のシミュラークルにあたるものなのでしょうかね。

 シミュラークルと言えるかどうかはともかく「狂乱家族日記」にしても「七姫物語」にしても「君の居た昨日、僕の見る明日」にしても、最初にあからさまに「まがいもの」であることを示して、「じゃあこれより良い『本物』はあるのか?そもそも本物なんてあるのか?」と問うている作品だと思います。