絵だから許される次元の操作
写真的、というか正確な透視図法、遠近法を持ったうえで、あえて演出意図的にそれを部分的に無視する例として、何とかっていうルネッサンス期だったかの画家の何とかっていう宗教画を示したいんだけど、うむ、名前とかさっぱり記憶してねーや、教養の無さが露呈するってもんだ。とほほ。
その絵。雑に説明すると。中央のキリストさんだけ立体的な位置関係が狂ってるんだけど、平面的な要素配置を優先した結果で、立体としての破綻は手前の使徒で覆って誤魔化してるのですよ。
giolum氏あたりが知っていないかな。
REVの日記ルネサンスの透視図法
http://d.hatena.ne.jp/REV/20060225#p3
ヴェネツィア派かマニエリスム、バロック初期あたり、ティッツアーノ、ティントレット、カラヴァッジョ、エル・グレコなどが有力な候補だとは思うのですが、このヒントだけではあまり絞り込めないですね。この頃の西洋画家はみんな宗教画描いてますし。(^^;
ところで、透視図法の破綻を覆って隠すというとセザンヌの静物画に描かれる白い布を連想しますね。
画集の表紙はあまり良い例ではないのですが、白い布の下で空間がねじ曲がっているのです。セザンヌのこの技法が、ヴェネツィア派やマニエリスムが見直されるきっかけにもなっているのだと思います。