用意するものはゴスロリと薔薇の名前です、とヴィクトリカは言った
一本足の蛸-名探偵としてのヴィクトリカ
http://d.hatena.ne.jp/trivial/20060224/1140792227
『GOSICK V』/価値と論理の交叉点
http://www.so-net.ne.jp/e-novels/hyoron/genkai/006.html
面白いですね。いまだミステリーの知識が浅いのですが、ミステリーが19世紀に成立したことは、科学技術が生活に入り込んできたことや自然主義文学の成立ときっと無縁ではないのでしょうね。
古典的ミステリーにはホラー、オカルト、ファンタジーのようなスーパーナチュラルなものに、自然主義的、科学的な観察と論理的考察で対抗するという図式が少なからずあるのでしょう。だからオカルト、ファンタジーとミステリーは元々相性が良くないのです。スニーカー文庫ミステリ倶楽部と当初の富士見ミステリー文庫が迷走したのもそこに遠因があるのではないかなぁ。ミステリー専門の作家さんはファンタジーとミステリーが組み合わせにくいことを承知の上で組み合わせることに挑戦していそうですけれども。
とか言いつつ、私は未だに「GOSICK」の文庫本を読めていません。桜庭一樹さんファンとしてあるまじきことですね(汗)。ただ「ファンタジアバトルロイヤル」は欠かさず買っているので短編は少しずつ読んでいます。で感じたことが3つ。
- ゴスロリなヴィクトリカにトリックを解説されると「少女には向かない職業」の宮乃下静香とイメージがだぶるのですが錯覚でしょうか。あと海野藻屑とか。お菓子を頬張るヴィクトリカ・ド・ブロワの明日はどっちだ!
- 武田日向さんの描く図書館塔のイラストを見るたびにウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を連想します。「薔薇の名前」もホームズ(バスカビルのウィリアム)とワトソン(アドソ)の形式ですし。修道院に図書館塔があるのは珍しくないのかも知れませんが。
*1:文庫ではエピソード名が変更されているかも知れません。