大阪市交通局2601形電車
例によって西宮で谷川流作品の舞台探索をしていたところ、甲山神呪寺の南にある「桜茶屋」の庭先に何か丸いものがあるのに気付きました。
何あれ? フォルクスワーゲンの古いバン? バスか? と思って近づいてみると……
それはなんと路面電車の車輌でありました。
帰宅してから調べてみたのですが、どうやら大阪市交通局2601形電車のようです。
2601形は住宅として転用されるなど「実用品」として活用されたものが多く、廃止から40年近く経過した現在では、ほとんど現存していない。また、現存例も大阪市交通局による公式な保存車群に含まれなかったため、状態の良いものは皆無に等しく、原形をとどめていないものが大半を占めている。
これも住宅として転用された類なのでしょうか。今日は「桜茶屋」がお休みだったので、今度開店している時にお店の人に聞いてみようと思います。でもこれ、少なくとも外観は原形をとどめているので、それなりに価値があるのではないでしょうかね。
地元の人はこの路面電車をどれくらい知っているのでしょう。少なくともこちらの小説を書いた方はご存知のようですが。
正則は住宅地の急坂を登り、神呪寺へ向かった。石仏のある「見晴台」の脇を通る細い道を抜け、廃車になった路面電車が飾ってある茶店を通り過ぎ、山門をくぐると、眠りに沈んだような丘の上でそこだけが活気に溢れている。