「学校を出よう!」4巻の舞台探索の糸口をつかんだかも知れない
蜩と多鹿、宮野と茉衣子は一団となって交差点へと急いだ。折り悪く横断すべき箇所の信号は赤に変わったばかりだった。アスファルト上を流れる車輌の群れが恨めしい。近くに歩道橋もなく、とりあえずは信号の顔色を窺うことしかできない。
「くそ」
蜩は足踏みしながらその時に備えた。横断歩道の最前列をキープして、スタートダッシュの準備に余念がない。
なんだかこのシーンの蜩くん、西宮市立中央図書館に行く際に国道2号で信号待ちをくらっていらだつ私みたいです。と思ったら、
多鹿の指から正確に直線を伸ばすと、そこは国道の対岸、十字路の角へと行き着いた。片側三車線が二つと中央分離帯を挟んだ距離があり、さらに歩道の幅もプラスされる。
えーと、これはひょっとして……
多鹿は鉄砲の形をした片手を、道路沿いの店に向けた。故意か偶然か、そこにあったのは自動車ディーラーのショールームだ。
ええ、私はこれらの描写にぴったりな交差点を知っております。それは国道2号と県道82号が交わる、神楽町交差点です。
そしてこの交差点は、谷川流さんがかつて中央図書館に通っていた際に通ったと思われるルート上にあります。すなわち、谷川さんはこの交差点で国道2号を渡る際に頻繁に信号待ちをくらっていたと思われるのです。冒頭のシーンはその時の体験から書かれたとも考えられます。
無論、上記の描写が当てはまる交差点は、日本全国を探せばいくらでもあるでしょうから、ただの偶然の可能性もあります。しかしひょっとすると「学校を出よう!」4巻の舞台探索の糸口をつかんだのかも知れません。
以下、上記交差点が神楽町交差点だった場合に推測されることをメモ。