メモ - 住吉川の段々河床
蜻蛉迷宮(カゲロウ†メイキュウ)第二話@西宮 - 人は島嶼にあらずを参考に、住吉に下見に行ってきました。すでに公開されている写真の箇所のほかに、6ページ1コマ目、10ページ目2コマ目、12ページ目1〜3コマ目(と書いていたら写真が追加されました)についてもJR住吉駅とその周辺において風景が一致する場所を確認できました。
特に面白かったのが6ページ1コマ目、川がカスケードのように段々になっている場所です。
モデルとなっているのは住吉川の国道2号東灘区役所前交差点北側なのですが、「蜻蛉迷宮」ではまるで橋の上を川が流れているみたいに描かれています。そして実はここは本当に川が橋になっていまして、その橋の下をJR東海道線が走っているのです。
↑の地図の左上の「+」を押して拡大していくと、JR東海道線が住吉川の下をくぐっているのが良く分かります。
明治初期にいち早く国が鉄道省線(現在の東海道本線の大阪−神戸間。以下、時代に応じて省線あるいはJR線)を敷設。当時の鉄道車両の動力性能上、勾配がほぼない水平な路盤形成が必要であったことから、既に天井川となった住吉川の地下を鉄道が通るように建設された
(中略)
大正に入り、阪神国道(現在の国道2号)の建設が行われることになった。このとき、当時の住吉村と六甲村は、阪神国道の勾配を可能な限り小さくするべく、住吉川と石屋川の底浚い(河床に堆積した土砂を撤去して川の高さを下げる)工事を実施している。両河川およびその周辺の地形を変える、歴史に残る大きな工事となった。ただし、既に鉄道省線が両河川の地下にトンネルを建設し営業運転を開始していたため、省線より上流の底浚いができなかった。そのため、省線と阪神国道の間の部分で、両河川は急に川底が下がる地形となり、急流化を防ぐ目的で河床が段々化されている。