「蜻蛉迷宮」第8話ロケ地

電撃文庫MAGAZINE」Vol.9掲載の谷川流さん原作、菜住小羽さん作画のコミック「蜻蛉迷宮」第8話を読んで、分かったロケ地。

 なお、8/10に発売となった単行本第1巻には第1〜4話が収録されていました。第2巻の終盤に当たる第8話時点でも物語は収束に向かっていないので、単行本は3巻以上刊行されることが確実になりました。

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    • 2〜3ページ見開き:神戸モザイク2F東側オープンデッキ


 SOS団神戸港の花火を見たのは南側のポートアイランドからでしたが、櫛木家の面々は西側のもっとベタなところから見ています。

昔者 荘周夢に胡蝶と為る
栩栩然として胡蝶なり
自ら喩しみ志に適へるかな
周なるを知らざるなり
俄然として覚むれば
則ち遽遽然として周なり
周と胡蝶とは則ち必ず分有らん
胡蝶の夢に周と為れるか
知らず周の夢に胡蝶と為れるか
此れを之れ物化と謂ふ

 荘子「斉物論」より「胡蝶の夢」。谷川流さんがお好きな「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」でも引用されていました。

 ただしWeb上の資料では「周と胡蝶とは則ち必ず分有らん」と「知らず周の夢に胡蝶と為れるか」の順序が上記と逆のものが多いです。どちらが正しいかは存じません。


 三位中将邸の俯瞰は宇治源氏物語ミュージアムの六条院模型のうち「秋の御殿」を北西から撮影して左右反転したものです。

    • 21ページ目1コマ目:京都風俗博物館の六条院模型

 左大臣邸の寝殿階(きざはし)部分は京都風俗博物館の六条院模型と非常に良く似ています。


 左大臣邸の俯瞰は宇治源氏物語ミュージアムの六条院模型のうち「秋の御殿」を南東から撮影して左右反転したものです。

 平安時代パートの背景は、主に宇治の源氏物語ミュージアム、京都の風俗博物館、それに京都御苑を参考に描かれているようです。


 作中では建物を削除し、階段と樹木だけが描かれています。

 谷川流作品の主人公の家は基本的に御手洗川流域にモデルがあります。「蜻蛉迷宮」も例外ではありません。


 視野には甲陽園つる屋跡、長門のマンション、「東中」こと大社中学校、満池谷墓地が含まれており、谷川流作品の舞台モデルを考える上で重要なアングルとなっています。

    • 32ページ目1〜2コマ目:「広田神社前」バス停周辺。


 第3話8〜10ページ目と同じ場所です。

    • 32ページ目3コマ目:JR西宮駅南口


 フレンテ西宮の連絡通路にあがる階段から見たところ。


 現在はなかなか人ごみが途切れることがなかなか無く、早朝と深夜以外は撮影が難しいです(恐らくロケは西宮ガーデンズ開店前の、現在よりも人ごみが少なかった時期に行われたと思われます)。

 第1話4ページ目と同じ場所。



 上は2008年6月撮影。下は2009年8月。2009年7月に時計台の周囲にベンチが設置され、作中のような光景を撮影することはできなくなっています。


 カリヨンの鐘を見上げたアングル。