聖地巡礼七つ道具

「舞台探訪+七つ道具」の検索キーワードでここに来る方がおられました。別に舞台探訪に慣れている訳ではありませんが、舞台探訪、聖地巡礼の七つ道具ってなんだろう?と私なりに考えてみたので書いてみます。


1.聖典 公式資料

 公式設定資料や、舞台が出てくる作品そのもの。最初にこれで「実際にありそうな場所」を探す訳ですが、現地で実際の光景と作中の描写とを比較するのにも使います。私の場合雑誌と小説が主ですが、アニメのキャプチャー画像やコミックを持ち歩く人が多いでしょう。


2.先行非公式資料

 他の方が調べて、同人誌やWebサイトで公開している資料。なんか私が作ったものも入っていますが……。私はどちらかというとまだ誰も見つけていない舞台を探すのに重点を置いていますが、多くの方はWeb上の非公式資料をプリントしたり携帯端末で見ながら巡礼されているのだと思います。


3.地図、ガイド

 最近は携帯GPSという文明の利器を使う方も多いようです。私はPC上ではGoogleマップはてなマップを活用していますが、持ち歩くのはアナログです。

 地域ガイドも結構役に立ちます。作中に登場する景色の良いところというのは、観光ガイドにも載っている場合が多いからです。

 電車やバスの時刻表もあったほうが便利。本数の少ないバス路線を利用する時はあらかじめ時刻をメモしています。

 舞台となる場所の図書館や郷土資料館で、地理や過去の出来事、古い地図や写真を調べることもあります。現在の風景と合致しなくても、過去の風景と合致することがあるからです。その結果、予想していなかった事実が浮かびあがってくることもある……かも知れません。


4.カメラ

 巡礼した場所を撮影していく方は多いと思います。こだわりのある方はアナログ一眼やら望遠やら広角やらシャッタースピードやらにとことんこだわる部分でしょう。

 私は安物のデジカメを使っています。フレームに収まらない場合は分割して撮影し、後でフォトレタッチソフトで繋げています。パノラマ写真というやつですね。

 水平or垂直に分割しても収まりきりそうにない場合はカメラを傾けて撮影し、ソフト上で逆に傾けます。なにか編集している本人が平衡感覚を失いそうになりますが……。


5.栄養分と水分

 私の場合、探している舞台が山中のことがままありまして、なかなか途中で買い物ができないので、冬場は飴玉、夏場はスポーツドリンクを持ち歩くことが多いです。
 それから作中に登場する食べ物屋で食べて繁盛させましょう。作中のネタと関連するものをおみやげとして買って、OFF会で配ったこともあります。

 ↑作品とは無関係ですが、作中に登場する山と山道が描かれている和菓子。


6.計画

 例えば、舞台を眺望したいからと夕方から山に登って写真を撮る。こういう無謀なことをしてはいけません。もう陽が暮れかかって街の明かりがちらほらと見えています。案の定、下山途中で日没となり、暗闇の山林の中を半泣きでさまようことになりました。険しい場所では自分の体力や残り時間や天候と相談し、目的地への到達を諦めることも大切です。

 さすがに街中では夜になったからといって命に別状があるほど迷うことは少ないと思いますが、夜景を撮るのでもない限り昼間に舞台に到着しないと写真も撮れないですから、余裕を持って早い時間帯に計画的に行動しましょう。


7.マナー

 明らかにある作品の巡礼者の仕業と分かる落書きがあちこちにあって、そうしたものを目にするたびに「こんなことのために紹介したんじゃないのになぁ」とガックリときます。イタズラをする人はほんの一部なのでしょうが、それによって聖地巡礼する人全員、さらにはその作品そのものが、舞台となっている地域の人々から煙たがられてしまう可能性もあります。ファンならばマナーを持って行動し、好きな作品をおとしめるようなことは避けましょう。

 ちなみにマイナーな登山ルートを歩いていると、数kmに1人程度しか人と会わないので、心細くなって自然と知らない人とも挨拶するようになります。でも街中に戻ってくると100m歩く間に何十人もの人とすれ違っても言葉を交わさない訳ですが。