「学校を出よう!」シリーズは20万部程度は発行されている

ちなみに私が買ったこの「学校を出よう」は、今年の6月に増刷された「第12版」でした。

 Sakura scope-萌え萌え小説を買ってきた

 え!? 「学校を出よう!」ってそんなに増刷されてるのですか。半信半疑で近所にある電撃文庫の品揃えが豊富な本屋(多分電撃組なのでしょう)に確認しにいったら、棚にあった「学校を出よう!」1巻は第14版でした。なんだ、全然売れていないのかと思っていましたが、しっかり売れているじゃないですか。

 と、ここで『「学校を出よう!」の各巻は第何版まで出ているのか?』という興味が湧いてきたので、本屋を何軒か回って調べてきました。

題名 初版年月 増刷
学校を出よう! 2003/6 第12版2006/6→第14版2006/12
学校を出よう!2 2003/8 第9版2007春
学校を出よう!3 2003/10 第5版2006/6→第6版2006/9
学校を出よう!4 2004/3 第4版2006/6→第5版2006/11
学校を出よう!5 2004/9 第4版2006/6→第5版2006/11
学校を出よう!6 2004/10 第4版2006/6→第5版2006/11

 谷川流さん著の電撃文庫刊「学校を出よう!」シリーズはわずか1年半の間に6巻まで刊行された後、2年半以上休止しています。しかし休止後も増刷は繰り返されており、特に同作者の「涼宮ハルヒ」が大ヒットした2006年夏には既刊が一斉に増刷されたようです。その後も各巻とも2006年秋〜2007年春に増刷していることが確認できました。

  • 部数の推算

 さて、ここまで分かってくるとシリーズ発行部数を推算したくなってきました。(笑)

 初版と増刷の部数さえ分かれば総部数が計算できる訳ですが、その数字には諸説あり、実際、作品によって異なっているでしょう。ここでは編集者のインタビュー記事やググった結果から、ライトノベルのメジャーレーベルでは新人作品初版部数が1万部〜3万部、増刷は下限3000部というのが妥当だと考え、次の2条件で計算します。

    • 条件1:初版部数1万部、増刷部数3000部。下限見積り。
    • 条件2:初版部数2万部、増刷部数5000部。「条件1」はちょっと厳し過ぎるので、少し甘くした見積り。巻数を重ねると部数もある程度予測して増やすはずなので、これくらいなら非現実的な値ではないと考えます。

 ではこの条件で総部数を計算してみましょう。

    • 条件1:初版部数1万部、増刷部数3000部。
題名 初版部数 増刷部数
学校を出よう! 1万 3000X13=3万9000 4万9000
学校を出よう!2 1万 3000X8=2万4000 3万4000
学校を出よう!3 1万 3000X5=1万5000 2万5000
学校を出よう!4 1万 3000X4=1万2000 2万2000
学校を出よう!5 1万 3000X4=1万2000 2万2000
学校を出よう!6 1万 3000X4=1万2000 2万2000
6万 11万4000 17万4000
    • 条件2:初版部数2万部、増刷部数5000部。
題名 初版部数 増刷部数
学校を出よう! 2万 5000X13=6万5000 8万5000
学校を出よう!2 2万 5000X8=4万 6万
学校を出よう!3 2万 5000X5=2万5000 4万5000
学校を出よう!4 2万 5000X4=2万 4万
学校を出よう!5 2万 5000X4=2万 4万
学校を出よう!6 2万 5000X4=2万 4万
12万 19万 31万


 繰り返しますが17万4000部とはじいた「条件1」はこれ以下はないと思われる下限、31万部とはじいた「条件2」は少し甘めだけれども十分有りえる場合です。この推算から「学校を出よう!」シリーズは20万部程度は出ている可能性が高く、30万部行っている可能性も十分あると考えます。推算前は「10万部行ってないんじゃないか?」と思っていたので、意外に多い数字ですね。

 まぁ、400万部以上売れている「ハルヒ」とは比べるべくもないのですが。