2007-07-15 「青年のための読書クラブ」読了メモ 桜庭 青年のための読書クラブ作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/06メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 86回この商品を含むブログ (254件) を見る少々のネタバレあり。 少女の移動 「地方都市シリーズ」によく見られる地方都市→大都市の移動はほとんど描かれていないが、「聖女マリアナ消失事件」におけるマリアナの動きにその痕跡がある。 マリアナの移動、髪の色、およびミシェールとの関係は「ブルースカイ」のマリー(と祖母)に似ている。 赤×ピンク 桜庭作品にみられる「赤×ピンク」(女の子×女の子)の関係は「一番星」の加藤凛子と山口十五夜で一番よく現れている。凛子が現実(赤)側、十五夜がフィクションを演じる(ピンク)側。 二重の繰り返し構造 各章での物語の小さな繰り返し。 その小さな繰り返しを回収する(?)大きな繰り返し。ミシェールの読書クラブ「哲学的福音南瓜」で禁書が読まれる(→「読書倶楽部」で禁書が書かれる)→謎の喫茶店「慣習と振る舞い」で禁書が読まれる。この構造は「竹田くんの恋人」「赤朽葉家の伝説」と似ている。 その他 烏丸紅子が「赤朽葉家」の万葉に似ている。 1980年代に「パラパラ」って言ったかなぁ? 五月雨永遠がセシル先生と似ているかも。(待て)