理屈が分かると深みにはまるのです
osakana.factory-ベッキーの髪の陰は何故ピンクなのか
http://ofo.jp/osakana/diary20051125.phtml
素晴らしいですね。小学校の図画工作でこういうことを教えれば良いのに、と思います。そうすれば色を使うのが好きな人が増えてイラストレーターやデザイナーを目指す人が増えますよ。
ところで
彩度の高い色の隣に彩度の低い色があると、彩度の低い色の方は補色に近づいて(補色との加法混色に)見えるのだ。
そのため俺たち絵描きは普通、明度自体はそれほど下げずに、“補色に引きずられる色とは逆の色(色相環の反対側にある色)寄り”に、陰の色を設定する。
とあるのですが、これは「普通」の場合でありまして、このからくりを知ってしまうと逆をやってみたくなるのが人間というもの。例えば「終わりのクロニクル 3上」の表紙を見て下さい。(Amazonになかったのでbk1から持ってきました。)
黄色のハイライトに対し、明度・彩度をあまり変えずに色相だけを緑→青へとずらして陰を描いています。上記のサイトさんとは全く逆のことをやっている訳です。*1しかしこの結果、このイラストは「明るくて鮮やかだけれども冷たい」という表現を成功させているのです。
まぁ、このイラストは中巻・下巻とセットで考えるべきものでして、単独のイラストでこれをやるのはちょっと考え物かも知れませんけれどもね。
*1:上記のサイト「osakana.factory」さんでも逆のことが可能だと考えられておられると思います。